無理のない育児

私の第一子出産〜第二子VBAC検討について

ご覧いただきありがとうございます。

7月に私は第二子を出産いたしましたが、出産するまでに検討したTOLAC,VBACについてお話したいと思います。

TOLAC,VBACとは

既往帝切後妊娠で経腟分娩を目指すことを TOLAC(既往帝切後妊娠の経腟分娩トライアル)と 言い、経腟分娩が成功した場合を VBAC(既往帝切後経腟分娩)と言います。

1人目を帝王切開で出産した場合、リスクを考慮すると2人目も帝王切開で出産をするというのが多くの産院や病院で選ばれている方法になるのですが、経膣分娩を目指していく過程がTOLAC,実際に成功するとVBACというわけです。

TOLACは誰でも選択できるわけではなく、条件がいくつかあります。

・過去の帝王切開が 1 回だけであり、その他に子宮の手術を受けていないこと

・以前の帝王切開で子宮の切開が子宮下部横切開であり、術後の経過に問題がなかった場合

・母体の骨盤が十分に広く、今回の妊娠で双胎や骨盤位でないこと

・既往帝切後経腟分娩に関する危険性を十分に理解していること

つまりは2人帝王切開で3人目は経膣分娩したい!というのはできませんし、帝王切開後の経過が問題なく今回の妊娠の経過も問題なく進んでいないと目指せないというところがあります。

私自身の1人目の出産

2017年の第一子の出産は帝王切開術で出産しました。

妊娠の経過はありがたいことに問題なく進み、私自身過去に病気になったこともなければ、健康に不安など抱えたことがなかったので、きっと私は安産だろうと変な自信がありました。

里帰り出産で実家近くの大学病院で分娩する予定でしたが、予定日が近くなっても一向に子宮頸管は短くならないですし、検診のたびに「まだまだだねー」言われて帰ってくる感じでした。

出産予定日前日の夜、お風呂に入っている時に尿漏れのような妙な違和感があり破水なのかな?と一瞬思ったのですが、ジャージャーと出るわけでもなく止まったことと、お風呂の中だったので、よくわからず、尿漏れなのかなと思ってそのまま過ごしてしまいました。その後前駆陣痛なのか我慢できる程度のお腹の痛みが不定期のリズムでやってきては治るというのが明け方まで続き、不安に感じたので病院に電話をしました。

電話で何をどう説明したのかあまり覚えていないのですが、破水みたいな感じのものがあったことについてはきちんと伝えられなかったのだと思います。当日の昼前に受診予定があったので、受診に合わせて来てくださいということで昼前に向かいました。

結果的に破水をしていてそのまま入院になりました。

もっと早く来ないとダメでしたと叱られてしまいました。

なかなか赤ちゃんが下に降りてきていない状態で破水をしていたので、陣痛が来るのと子宮口が開くのを陣痛室で待っていたのですが、赤ちゃんがなかなか降りてこないまま羊水がほとんどなくなってきてしまい、少し苦しいサインが出ているので念のため帝王切開しましょうと言われました。

そこまで急を要する帝王切開ではないものの、予定日前日まで子宮口もまだまだ開かず、呑気に過ごしていたので、急に入院になって急に手術になり、なかなか気持ちの整理がつかないままに出産ということになりました。

娘は無事生まれてきてくれ、娘も私も産後の経過としては問題はなかったのですが、どこか気持ちだけが置いてきぼりになっているような感覚はありました。

自分を責める気持ち

健康に生まれてくるのが1番、赤ちゃんもお母さんも無事なのが1番と言い聞かせ、自分を納得させようと努力していましたが、出産後麻酔や尿道カテーテル、動けない身体で考えていたのは

「あの時こうしていなかったから下から産めなかったのかな」

という自分を責める気持ち。

破水かもって思った時に病院にすぐ行っていたら羊水が減る前に陣痛促進剤で下から産めたのかな

電話で相談したときに受診まで待たずに診てもらっていたら

念のため帝王切開にしましょうって先生に言われたときに、もうちょっと粘りたいって希望すればよかったのかな

産後のマタニティーブルーズもあったのかもしれませんが、あの時こうしていたら・・・という考えはしばらく続いていました。

出産した翌日には携帯で「VBAC」についてもう調べて、次回経膣分娩で産める選択肢があることを知り、密かに第二子の時はこれにしようと心の中で決めることで今回の出産を自分の中で納得させる部分もありました。

陣痛を経験して痛い思いを最後まで頑張ってから帝王切開した方もいるかと思いますが、私は我慢できる程度の陣痛のようなものはありましたが、陣痛という陣痛は経験せずに帝王切開することとなりました。

まったくそんなことはないはずなのですが、ズルをしたという感覚というか、誰もが母になるときに経験する鼻からスイカ!というような痛みをわからずに終わってしまったということが悔しかったのです。

産前にテレビドラマでやっていた「コウノドリ」

VBACに関する回があり、産前に見ていました。

子供を下から産めなかったと後悔した妊婦が出てきてTOLACを目指すのですが、その回をみて

「親のエゴだなぁ。帝王切開でも立派なお産だしいいじゃん!」と本当にその役の方に少しイライラするくらいでした

なのに自分が同じ立場になると、下から産めなかった後悔というか理屈ではない感情に支配されてしまいました。

ドラマで出てきたママが感じていたのはこれか!!!と思いました。

この想いは助産師さんや親、夫に話したりもし、みんな傾聴してくれましたが、自分の中で納得や解決することはありませんでした。

第二子の妊娠

第一子で経験した心のつっかかりは娘の成長につれ薄れていきました。

出産直後は支援センターや助産師訪問で「どのようなお産だったか」と聞かれる機会はたくさんありましたが、娘が1歳を越えた頃には誰も出産エピソードを聞いてこなくなりますし、傷の痛みも癒えてきたからです。

2019年に第二子の妊活を始めた頃から私の視野の中にTOLACはありました。

心配性の夫に早めに話して反対されたくなかったので、妊娠がわかり出産する病院を探す段階までは黙っていました。

ありがたいことに第二子を授かることができました。

どこで出産するか?

里帰りは?上の子の面倒は?考えることが第一子より多くある中で、私は夫に思いを告げました。

第一子を出産した時の気持ち、可能なのであれば経膣分娩にチャレンジしたいということ、

1番大切なのは赤ちゃんの命であり、妊娠の経過によっては帝王切開への切り替えを行うことに対しては受け入れる気持ちがもちろんあること

本気で伝えると意外にも受け入れてくれました。

VBACを行ってくれる病院は都内でも限られた施設のみです。大学病院だからといってどこでもやってくれるわけではないですし、昔はやっていたけれど、今はやっていないところもあります。

妊娠確認をしてもらった産婦人科は第一子の時も通っていたところなのですが、そこは分娩施設を持っていないところだったので、産む病院は別に探さなければなりません。

産婦人科の先生にTOLACの希望があることを説明すると、先生はその気持ちを尊重してくれました。

否定されるのではないか、母親のエゴだと言われるのではないかと覚悟していたので、気持ちを聞いて否定せずに一緒に進んでくれようというのが分かってとても嬉しかったのを覚えています。

もちろん、リスクについても考慮しながらになります。

産院探し

TOLACを行っている分娩施設探しを始めました。

第一子の妊娠でしたら、遠くの病院でも大丈夫かなと思いますが、今回は上の子もいるので陣痛が起きてからタクシーで行ける距離で、検診も通える距離のところでなければいけません。

できれば出産直前までは今通っている分娩施設のない産婦人科に行き、出産が近くなったら分娩施設の病院へ紹介状を持って行くというのが理想です。上の子と一緒に健診が可能なのか、仕事を休んで保育園に預けて毎回行かなければならないのか、考えることはたくさんありました。

産科は妊娠がわかったら早めに分娩予約をしないと、人気の病院などでは、予約で埋まってしまい産みたくてもダメと言われてしまうこともあります。産院探しはゆっくりしている時間はありません。

しかし、まずはVBACをやっているのか色々な病院へ電話で問い合わせをしました。ネットで見かけた記事でやっていると書いてあるところも実際電話で問い合わせすると今はやっていないところもありました。

電車とバスを使って1時間程度かかる場所にある大学病院でVBACをやっているところがあり、そこに受診予約をとることができました。

長くなってしまったので今回はここまでで、次回はVBACを行っている病院へ受診するところから記載したいと思います。