無理のない育児

【コロナ渦での出産】都内大学病院での帝王切開レポ

ご覧いただきありがとうございます。

私は2020年7月に予定帝王切開術で息子を出産しました。

今年出産された方はみんな同じだと思いますが、コロナ渦ということもあり、面会も立ち合いも禁止の状態での出産でした。

どの妊婦さんも同じだと思うのですが、出産は本当に命がけな出来事で、自分の人生においても家族にとっても非常に重要なイベントです。

自分の中にもう一人の命を抱えている状態というのは、この上ないほどの責任感と使命感、不安感でいっぱいです。

その状態で2020年はさらにコロナウイルスに対しての不安が重なります。

その不安な状態で、面会・立ち合い禁止

ママさんは病院内では家族にも頼らず一人で戦わなければなりません。

入院後、助産師さんが優しく接してくれたので、本当の孤独ということではなかったです!

助産師さんも医師の方も優しくて本当にありがたかったのですが、やはり忙しそうなので私は遠慮してしまって、特別な心配事がない限りナースコールしたり雑談などはできませんでした。

私は今回第二子の出産でしたので、出産の流れや新生児の生活や授乳に対する心配はそこまでなかったのですが、第一子を出産された方はとても不安だと思います。

人は先行きが見えなかったり、未来がどうなるのかわからないことに対し不安というのは特に大きくなると思うので、もしどなたかが記事を読んで

「このような流れで出産(私の場合なので予定帝王切開)が進むのか」

と理解していただけたら、少しでも出産に向けての不安感が軽減されるのではないか

と思い今回の出産について記載させていただこうと思います。

予定帝王切開による出産になった理由

私は2017年に第一子を帝王切開にて出産しました。

一度帝王切開で出産した場合、通常次の出産も帝王切開で出産することになります。

今回の妊娠で、一度はVBAC(既往帝切後経腟分娩)を目指そうかと考えましたが、結果的に今回も帝王切開で出産することに決めました。

その際の苦悩や決断についてついてかいた記事が→こちら

私は既往帝王切開だったため、今回予定帝王切開になりましたが、この理由以外でも予定帝王切開を行う理由には

・逆子、双子や三つ子

・前置胎盤(胎盤が子宮の出口をふさいでいる場合)

・子宮の手術(子宮筋腫などによる手術)を受けている場合

などがあります。

子供の誕生日を決める

私は妊娠8ヶ月の時の受診の時に先生と相談して出産日を決めました。

これは緊急帝王切開になった第一子の時にはなかったので不思議な感覚でした!

陣痛が来る前に帝王切開しなければならないので、通常の出産予定日は40週0日に設定されていますが、予定帝王切開の場合38週で出産することが多いです。

私も主治医から「38週のうち、手術する曜日(月水金)の中から好きな日を選んでいいよ。」

と言われました。

夫の仕事の予定、手伝いに来てくれる実母の予定、上の子の保育園のイベント日、みんなにとってベストの日に設定ができるので、これは予定帝王切開のメリットかなと思います。

(・・・じつは最初に設定した日が昔付き合っていた人と同じ誕生日だったので変更しました笑)

入院前日

スーツケースにすでに入院・出産の準備をしていましたが、最終確認。

面会禁止ですが、洗濯物や何か届けたいものがある場合、入院病棟の前まで家族に持ってきてもらい、助産師さんが受け取ってくれ、助産師さんが病室に運んでくれます。

ですが、私の不注意で忙しい助産師さんに忘れ物の受け取りをお願いするのは申し訳ないので、忘れ物がないように何度も確認しました。あまり売店にも行けないと思うので、大量の飲み物とちょっとしたお菓子も買って持ち込みました笑

また、授乳クッションは借りられたみたいですが、それを知らずに第一子の産院は貸し出ししてくれないところだったので今回の入院時に持参しました。

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入院日から私とすれ違いで実母に泊まりで来てもらうことになっていたので、部屋を綺麗に掃除し、調味料の場所や調理器具の場所をメモ帳に記し、偏食の娘が食べてくれる献立リストも記載して置いておきました。

入院日当日

従来は午後に入院する予定でしたが、コロナ流行により入院前に全員が肺のレントゲン撮影とコロナのPCR検査をしてから入院となっているそうなので午前中に入院することとなりました。

夫は本日は仕事。私は夫を送り出し朝娘を保育園に連れて行き、一度帰宅。

自転車で自宅の鍵を義姉に預けに行き(臨月の自転車運転は推奨されないと思います笑)、

スーツケースと授乳クッションを持ち、7月で暑い中でしたが、病院まで徒歩20分歩いて向かいました。

「明日出産するのに、こんな一人きりで自分で荷物持って歩いて病院行くなんて不思議な気分だな」

と考えながら向かいました。

入院前の検査

入院の病棟に向かう前にコロナのPCR検査とレントゲン検査をしました。

コロナのPCR検査はインフルエンザの検査のように鼻に綿棒を入れられるような検査でした。

入院手続きをする前にも通常の書類以外に発熱、咳などの症状がないか、海外渡航歴がないかなど記載する書類を別途記載してから入院手続きの部屋に案内されました。

PCRの結果が出るまでは病棟内でも隔離

病棟に入った後も、PCR検査の陰性が確認されるまではなるべく部屋を出ずにトイレも特定のトイレを使用するように指示されました。病室を出る際はもちろんマスク着用。医師も看護師も陰性の結果が確認されるまではなるべく私の病室には訪れないそうで、来る際はガウンを着用していました。部屋の扉も閉め切られ、扉にもPCR検査結果待ちである旨が書かれた札がかかっていました。

まるで私がコロナ感染しているような気持ちになりましたが、感染予防のことを考慮するとこれは当然の対策方法だと思いました。

コロナ陰性が確認され、説明をうける

2、3時間ほどたつとPCRの結果が出て、病棟の説明や入院から手術、退院までの流れを説明してもらいました。エコーを当てて赤ちゃんが元気なことを確認したりNST(ノンストレステスト。赤ちゃんの心拍や心音を確認する機械をつける)を行いました。あとはご飯食べてシャワー浴びました。

そこから翌日にかけては最後の一人の時間になるのですが、話し相手もいないので携帯を見ていました。しかし病棟にはwi-fiがとんでおらず、がっかり。私はパケ放題の契約ではないので、you-tubeを見ることはできずでした。PrimeVideoを端末に動画をあらかじめダウンロードしてこなかったことを後悔していました。

テレビカードを買ってテレビを見るのですが、持参したイヤホンのコードが微妙に短くて、ベッドの上からだとコードが足りず見づらかったことと、あまり面白い番組もやっておらず一人でそわそわと過ごしていました。

大部屋だったので、同室の方の赤ちゃんの声が聞こえてきて、かわいいなぁと思いつつも、夜中に聞こえてくるとやはり起きてしまいました。私にとっては最後の一人の時間ですが、もう身体は新生児の声に反応する母親仕様にホルモンが変化していたのかもしれません。

帝王切開当日

ベッドの硬さと緊張感、周りの赤ちゃんの声でほとんど眠れずに朝を迎えました。

朝9時の手術だったので、早朝6時くらいから自分の中では緊張感が増してそわそわしていましたが、この緊張感を共有できる相手もいないので、お腹の赤ちゃんに小声で話しかけたりして紛らわしていました。手術のため前日の夕食後から禁食だったのですが、8時前にすでに空腹でつらかったです。

夫は手術日、私が手術する間待機していなければならないので仕事を休みました。

なぜ待機しなければならないかというと、手術中、容態が急変したり、輸血が必要になった際に同意書などを書いたりしなければならないからです。

手術の45分前、夫から病院に着いたと連絡はありましたが、もちろん面会はできません。

同じ院内にいるのに、手術30分前も会う事もできず、夫は病棟の外のデイルームで待機していたそうです。

とても不安が強かった時間でした。

2回目とはいえ、これから私はお腹を切られに行くというのに、家族に付き添ってもらえないのは心細いです。

手術室へ入室

マスクをしてストレッチャーに横たわり、手術室へ向かうため病棟を出た一瞬、夫に面会することができました。

とはいえ、

夫「頑張ってね」

私「行ってきます」

と言ってさようならです笑

本当に一瞬でした。そこからストレッチャーで手術室に入り、麻酔科の先生、手術室の看護師さんに囲まれて、私の周りで色々な準備がされていくのを待っています。

二度目とはいえ、その間緊張が高まり本当にドキドキしていました。

優しそうな麻酔科の先生が話しかけてくれ、点滴のルートを入れてくれました。手背(手の甲)に刺されたので、少し苦手な位置で落ち込みました笑

横向きになって最大限背中を丸めるように言われましたが、お腹が大きく苦しいのでなかなかうまく丸められず、軽く注意されてしまいました。(緊張感マックス)

背中を何箇所かちくっと刺されて(おそらく表面麻酔だと思います)

その後いよいよ脊椎麻酔。お尻から下半身が熱くなります。痛みはありませんでした。

じわーっと効いてきたところで、外来で担当してくれていた産科の担当の先生が登場して少し安心しました。

病棟から付き添ってくれていた助産師さんと目が合って話しかけてくれ緊張がほぐれました。

保冷剤で冷感を何度も確認されました。

もう下半身の感覚がなくなっていたので、ひらすら「感じません」と連呼しました。

手術が開始されました。大学病院なので研修医と思われる先生を指導しながら手術が進んでいっているようでした。

ずーっと緊張状態だったのですが、

「当たり前だけど、本当に痛くない!!」と急に感動してみたり、手術台を照らしているライトに反射して映る自分の手術している様子が見えて、少し確認したりする余裕も出てきました。(ぼやけていて鮮明には見えない)

一人目の時は怖くて見ることができなくて目を瞑っていたので、自分の成長を感じました。

その後息子は誕生。取り上げられて泣き声が聞こえ、一安心。

娘の時と産声も違うなぁと思いました。

一瞬顔を見せてもらって初対面すると、小児科の先生のところへ預けられます。

その瞬間、泣き声が止まりました。

姿も見えないし声も聞こえないので一気に不安になりました。

不安な私を察した看護師さんが声をかけてくれました。

「見えないから不安だと思いますが、少し泣いた後、寝ちゃったみたいなので、元気ですよ。」

と教えてくれました。

外の世界に出てきたばかりなので、そんなことあるのか!!と驚きました笑

処置が終わったようで、赤ちゃんが手術室から先に退室しました。

私は残ってお腹を縫われていきますが、そこでふと先生達の会話で、自分の出血が割と多かったことに気付きました。照明や先生のフェイスシールドに血液が飛んでいました。

1100mlほどの出血だったそうですが、一人目の時は1000mlだったのでそこまで変わらないかなぁと考えていました。輸血はしませんでした。

コロナ渦での手術でしたので、病室から手術終了までマスクをしたままのお産となりました。

手術終了し・・・

手術がすべて終わると、主治医の先生が手術経過について話しかけてくれました。ひとまず一安心です。

手術の経過としては、一人目の時の子宮の傷が膀胱に癒着していたようなので、今回違う場所を切ることになりましたが、子宮の傷は2箇所でも外から見える皮膚の傷は1箇所なので、外から見える傷が増えたわけではなかったのでよかったです。

また、お腹をあけたときにへその緒が赤ちゃんに巻きついていたようなので、帝王切開でよかったと言われました。

赤ちゃんへの危険性、自分への危険性を考慮し、VBAC(経膣分娩)にチャレンジしなくてよかったです。

悩みに悩んで予定帝王切開という決断をしたのですが、本当に無事生まれてきてくれてよかった

と感謝の気持ちでいっぱいでした。

帝王切開終了までの感想

コロナ渦での帝王切開でしたので、私の出産した病院での対策として感じた部分は、

・入院前のPCR検査、レントゲン検査

・結果が出るまでの隔離

・面会・立ち合い禁止(手術前に夫に一瞬会えたので私は嬉しかった)

・感染予防のためマスクをしながらの出産

かなと思います。

緊張や不安な表情を読み取って、先生や看護師さんが手術前後、手術中も声かけしてくれたことが本当にありがたかったです。一人きりだと思っていた出産でしたが、その一声でこんなにも救われるんだなぁと実感しました。

これから自分自身も声をかけてあげられる側の人間になれるように努力したいとも思いました。

私が一番緊張した場面は、背中を丸めて麻酔を投与されるところでした。

手術に関する痛みに関しては、私は大きな痛みはなかったですが、あえていうなら点滴を入れられる時と背中の表面麻酔のちくっとしたところでしょうか。あとは感覚がないので大丈夫でした。

長いレポートでしたが、これから出産される方のどなたか参考になって、少しでも不安な気持ちがなくなってくれたら嬉しいです。